何度かに渡ってニューヨークの旅の様子を書いてきました。
最終回の今日は、私がこの旅で強く感じたことを書きたいと思います。それは、
ベリーダンスが生きる力をくれている
ということです。
22年ぶりの懐かしい人々との再会は、当初は正直なところ心の底からハッピーとは言えないものでした。
ずっと会いたかった友達は、癌と戦っていました。
ずっと会いたかった先生は、体調不良が長引いている、と辛そうでした。
思いもかけず再会したスタジオの旧友は、私を覚えていてくれたものの、記憶のあちこちががはらはらと抜け落ち始めていました。
それでも、帰国を目前にして、私の中での悲観的な気持ちは違うものへと変わっていきました。
ずっと会いたかった友達は、癌と戦いながらも来月から始まるコミュニティカレッジでのベリーダンスレッスンに備えて振付を考えていました。
ずっと会いたかった先生が最後のレッスンで見せてくれた軽やかなステップは、私が到底真似できない光を放っていました。
記憶のところどころを失いつつある旧友は、それでも週2回のベリーダンスレッスンに通い、踊っています。
彼女たちは、ベリーダンスを踊るとき、ベリーダンスを語るとき、表情が輝きます。
ベリーダンスが生きる力をくれているんだ
そう実感できたとき、私の中の悲観論は無くなりました。
この旅行で得た最高の収穫でした。