今日は、ダンスからちょっと離れて自分が最近思っていることを書きます。
私は学生の頃からペルシャのイスラム文化にずっと憧れてました。
繊細な植物文様で埋め尽くされたモスクやカーペットの写真を見ては、いつか彼の地を訪れたい、このようなデザインを勉強したい、と思い続けていました。
タイミング良く10年パスポートの期限が来る今年の春に旅行の計画まで立てていたけれど(良く知られていることですが、イランに入国したという履歴がパスポートに残るとアメリカへ渡航が非常に難しくなるのです。)コロナ禍でそれも叶わずで。
それでもなおイランへの恋は諦められず、ペルシャのイスラム装飾写本を学んで描いたりしています。(冒頭の写真は最近仕上げた作品です。)
ところで今、イランで「Mahsa Amini」という女性の名をスローガンに、女性の権利拡大を訴えるデモが国中を揺るがせていることを知っていますか?
そして、その声を当局が暴力で押さえつけようとして、すでに100名以上の命が失われていることも知っていますか?
Mahsa Aminiはイラン西部出身の22歳の女性です。
イランではイスラム法の厳格な解釈に基づいて女性はベールで頭髪を隠すことが義務付けられている。
彼女はそのベールの被り方が「不適切」であったという、ただそれだけの理由で風紀警察から暴行を受け、死亡しました。
私は、女性として、また、同じぐらいの年齢の娘を持つ母として、宗教の名を借りた女性の抑圧と人権無視に強く抗議します。
本来、宗教は男女問わず「人」としての幸せを願うために生まれたもの。私は美しく繊細な芸術を生み出したイスラムを素晴らしいと思うけれども、その教義の極端な解釈が女性抑圧の口実となっている現状に怒りを覚えます。
今イランではネットの遮断や検閲の強化で抗議の声を発信することにも危険が伴います。
彼女たちの声を代弁する形で世界各国のイランコミュニティで抗議活動が続いています。
自分ができることなんて、たかが知れているけれど…せめてこの現状を一人でも多くの人に知ってもらいたいのです。
憧れの国の女性が、「自分のことを自分で決める権利」を勝ち取りますように。