前回の記事で、ベリーダンスのルーツは出産の動きにある、ということを書きました。
ベリーダンスのもう一つのルーツは、出産とも関連深い古代の女神さまたちです。
今日は、女神信仰とベリーダンスとの関わりにスポットライトを当ててみましょう。
古代世界において、人間が生存していくための最重要事項は「子孫繁栄」と「大地の豊穣」でした。
そんな世界の中で、女性の子をはらむ力・出産する力が神格化して「地母神」「女神」信仰として広がっていったのはごく自然な流れでしょう。
古代世界における愛・豊穣の代表的な女神をあげてみると…
●イナンナ (シュメール)
●イシュタル (バビロン)
●イシス (エジプト)
●アナヒータ (ペルシャ)
●アフロディテ (ギリシャ)
●デメテル (ギリシャ)
●アルテミス (ギリシャ)
写真のたくさんの乳房を付けた女神はエフェソス(現トルコ)で出土したアルテミス像です。
現代人の眼からみるとぎょっとするような表現ですが、古代の女神像はこのように乳房や腹部、臀部といった出産や女性性に関わる部分をデフォルメしていることが多いのです。
…だとしたら、これらの女神さまたちが祀られている神殿では、どんな踊りが奉納されていたのでしょう?
女神のシンボルである女性性を強調した動きであることは、容易に想像できますね。
このことについては次の記事「地母神・女神信仰とベリーダンス(その2)」で書いてみようと思います。
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