
ジルカバー作り
ジル(サガットとも言います)は、ベリーダンサーさんが踊りながら叩く金属製のカスタネットです。
金属特有の突き抜けるような音を出すため、自宅練習には消音対策が欠かせません。
今までは穴の開いた靴下を再利用して消音カバーを作ってましたが、練習を重ねると穴が開いてきてしまうのが悩みの種でした。

なので、ボロボロになったのを機に今回はフェルトで作ってみよう!と思い立ち、早速作ってみました。
使いさしのフェルト生地、もともとはこどもが幼稚園時代、手作りに精を出していた頃の名残です。(よくもまぁあんなマメなことしてたもんです。)
多分20年ぶりぐらいに引っ張り出してみたフェルト、色も残り具合もバラバラ。
まぁそれはそれで、よし。自宅練習用だし誰かに見せるものでもないですからね。


ジルの大きさより一回り大きくフェルトを切って、重ね合わせてチクチク。


出来ました!意外と可愛いかも♡
叩いてみると、消音もバッチリ。
何より今までの靴下カバーより見てくれが良いので練習も楽しくなりそうです!
お裁縫が本当に嫌な方は、100均で売ってる家具の脚カバーが使えます。見た目は今一つだそうですが(実際使っているプロダンサーさん曰く)消音第一なのでこちらも良かったら♪

「音楽の家」発表会
前回記事でお伝えしています「音楽の家」発表会の詳細が決まりました。
クラシック主体の音楽教室ですが、主宰のグルナラ・東・サファロヴァさんの故郷、アゼルバイジャンと周辺地域の民族音楽を紹介するコーナーもあります。
私は、そのコーナーの中でアゼルバイジャンの歌に合わせて1曲即興で、もう1曲は伝統舞踊を披露します。
観覧は無料ですが、感染症対策のため予約が必要となります。
(ご希望の方はチラシ画像掲載のメールアドレス、もしくは私にメッセージをお願いします。)
もう本番まで2週間を切ってしまいました。
練習してもまだ納得いかない自分の動きに焦りを感じるのと、
即興=好きに踊っていい、からこそ不安と焦りを感じるのと。
でも、憧れのアゼルバイジャン舞踊をまた舞台で踊らせてもらえること、本当に幸せです。
もしお時間ありましたら、観に来てくださいね。
今日のルーティン:
- 旋回
- シミー
- 民族舞踊の練習
- ヨガ

アゼルバイジャン舞踊を踊ります
三連休の最後の日、電車に乗って旭区民ホールというところに合わせ練習で行ってきました。
アゼルバイジャン出身のピアニスト、グルナラ・東・サファロヴァさんに誘われて、彼女の主宰する「音楽の家」という教室の発表会に民族舞踊で飛び入り参加することになったのです。
クラシック主体のお教室だけれど、祖国をこよなく愛すグルナラさん、民族音楽や歌のレッスンメニューも設けていらっしゃいます。
(私は昨年までこのお教室でアゼルバイジャン舞踊を習ってました。かの地の踊りの手の動きの美しさに憧れて、習得してベリーダンスに生かしたい、と思っていたからです。残念なことに民族舞踊のコースは閉鎖されてしまったけれど、忘れたくなくてずっと練習は続けていました。)
今日の練習は歌の方々とご一緒させてもらいました。
ジョージア(アゼルバイジャンの隣国で、グルナラさんの生まれた場所でもあります)の美しい宗教歌、トルコの民謡、アゼルバイジャンの歌(この歌と、タールという弦楽器に合わせて私は即興で踊る予定)…
歌を聴くのも楽しかったし、踊らせてもらってもっともっと楽しくなりました♪
発表会では、録音音源でもう1曲、アゼルバイジャンの伝統舞踊も踊ります。
このような機会を設けてくださったグルナラさんの感謝の気持ちでいっぱいです。
本番まであと1か月、練習頑張らないと!
(「音楽の家」発表会は10月9日(土)旭区民ホールにて開催予定。詳細決まりましたら告知します。)
今日のルーティン:
- 旋回
- シミー
- ヨガ
- 民族舞踊

新しい振付作り
8月もあと数日、こどもがまだ小中学生の頃は夏休みが終わるのを指折り数えて待っていた、この時期。(世の中のママさんたち、お疲れさまです。)
今はこどもの夏休みの代わりに、テレワークで夫が家にいる。ここのところのコロナ感染者増でちょっと在宅日数も増えている。
お互い気を遣って過ごすことも大事だけど、まぁ煮詰まってしまうこともあるので(笑)、気分転換に今日は思い切って外に出て新しい曲で振付作りをすることにした。
今度作るのは、ムワシャハット風の10拍子の曲。
10拍子の曲は割り切れない不思議な間合いがある。そして、優雅かつ可愛らしい雰囲気のものが多くてとても好き。変拍子だけれど、比較的とっつきやすいんじゃないかな。
今年の発表会では自分演目にムワシャハット風の曲を入れたので、今回は生徒さんのために作ろうと思う。

今日のルーティン:
- 旋回
- 振付づくり
- ヨガ
- ジル
- 即興

「音を聴く」
昨日のブログでカバーできなかった「音を聴く」について書きます。
音を聴いて踊る、ごくごく自然なこと。そんなの誰でもできるでしょ。
確かにそうだが、これが中々難しい。なんでかと言うと、これも昨日のブログで触れたとおり(少なくとも私に関しては)、「自分を自分以上に良く見せたい」という欲が働くと隙間埋めの虚飾に走ってしまうから。
なので、「諦める」ことが肝心かなぁ、と思う。
「諦める」ということは決して後ろ向きな態度ではなく、「諦める」ことで音が良く聴こえてくるようになるのですよ、本当に。
今年の発表会、自分演目で最後に踊った「Eman Eman」という曲は、もともと楽器演奏者のお二人(ウエダタカユキさん、矢島夕佳里さん)の他にもう一人、歌とパーカッションで入ってもらう予定の方がいたのだけれど、直前になって体調を理由に出演をキャンセルされまして。
大きく編成が変わり、即興演奏で繋いでそれに合わせて踊る、ということになりました。
もう覚悟を決めて諦めるしかない状態だったけれど、実際踊ってみたらとても心地良かったのです。今までより本当によく音が聴こえてきて。

ウエダさん、夕佳里さんの音楽の魔法に載せられて気持ちよく踊ることができました。

余談ですが「Eman Eman」という曲は、もともとクルド人の伝承曲です。
自分の大学卒論のテーマ、クルド人だったんですよね。
国際関係論の一テーマとして調べて書いたので、内容は地政学的なこと、つまり国を持たないマイノリティとしての苦難に満ちた歴史ばかり追っていて、彼らの持つ文化については一言も触れることがなかったし、調べようともしなかった自分。
こんなに音楽を持っていたと当時の自分が知っていたら、彼らを観る目も卒論の内容も変わっていたかもしれない。
今更だけど、知って良かったと心から思います。

今日のルーティン:
- 旋回
- シミー
- ジル
- 民族舞踊
- 即興
- ヨガ
- 振付作り

小さな夢
今日は音楽の天使、と私が心の中で勝手にお呼びしているウード奏者の矢島夕佳里さんに遊びに来てもらいました。
私には、自分の描いた絵に美しい音楽を生で聴かせたい、というちょっと変わってる?夢がありまして。
そんな夢に耳を傾けてくれる優しい方が、ゆかりさん。
嬉しくて今まで自分が描いた作品、殆ど見てもらいました。
一つ一つとても丁寧に観てくださって嬉しかった。
コロナ禍でいったいいつになるかわからないけれど、絵の展示とライブ、実現させたいな。
そしてやっぱりその場で踊ってみたい。
今日のルーティン:
- 旋回練習
- シミー練習
- アームス練習
- ヨガ

ライフワーク二つ目
先週土曜日のライブ「トルコとコーカサス音楽と踊り」の報告続きです。
前回記事で、なぜベリーダンスを教える自分がコーカサスに惹かれるかというお話をしました。要は大好きな先生の追っかけをライフワークにしているから、ということなんですが、私にはもう一つライフワークがあります。
それは、「旋回」です。
トルコが好きな方ならピンとくるかもしれないですね。かの地にはスーフィーの旋回儀式があります。
私は門外漢ではあるけれど、日々旋回しています。旋回は神さまへの祈り、深い瞑想が美しい形になったものだと思ってます。
回っていると、自然とそういう気持ちになれるのです。(本当ですよ。)
今回のライブでは、その「旋回」も演目に入れてもらいました。
ウエダさん、ゆかりさんの奏でる即興演奏。それはもう美しくて美しくて。
その時、その瞬間。音楽の一部になれた感覚。お客さまとも一つになれた時間。
大げさでなく、ずっと忘れないと思います。
https://www.instagram.com/p/CQTN7I9Fybq/
(その時の動画です。夫の携帯端末が故障目前でちょっと画質が変ですが良かったらご覧ください。)
2022年7月3日(日) 開場12:30, 開演13:00, 終演15:00予定
Gemini Theater
〒158-0094 東京都世田谷区玉川3丁目20−11 B1
03-6431-0261

久しぶりにライブで踊りました
先週土曜日、民族楽器奏者のウエダタカユキさん主催ライブ「トルコとコーカサス音楽と踊り」にダンスで参加しました。
生憎の雨だったし、緊急事態宣言が明ける前でもあったけれど、思いのほか多くの方々が足を運んでくださいました。有難うございました。
普段はベリーダンスを教えている自分が、傍目からみるとちょっと違う雰囲気の音楽で踊ることには理由があります。
アメリカにいたときの私の師、アナヒッドのルーツはコーカサスの国、アルメニア。
先生の踊りににじみ出る雰囲気や優雅な所作は私にとっての永遠の憧れで、少しでも先生に近づけたら、と模索した結果、コーカサスやその周辺の地域の音楽と踊りに行きついたわけです。

私にとって幸運だったのは、この地域の音楽に詳しいミュージシャンのお二人、ウエダさんとウードの矢島夕佳里さんに出逢えたことでした。
お二人の奏でる音楽は聴いている人を異国へとやさしく誘います。
私も先生を思いながら踊りました。
2022年7月3日(日) 開場12:30, 開演13:00, 終演15:00予定
Gemini Theater
〒158-0094 東京都世田谷区玉川3丁目20−11 B1
03-6431-0261

恋に落ちた曲で
写真で振り返ります発表会、最後の演目紹介です。
プログラム14 「Sari Gelin」 (アゼルバイジャン及び周辺地域民謡)

この曲の存在を教えてくれたのは、パーカッショニストのノミヤタカコさんと、今回ウードでゲスト出演してくださった矢島さんでした。
美しい旋律と優雅な舞、どこか私の先生Anahidに通じるような手の動き…
たちまち恋をしてしまいました。

最初はYouTubeの動画をみて見様見真似で踊っていましたが、現地の人に習いたいと切望し、幸運にもアゼルバイジャン出身のダンサーさんに弟子入りすることができました。
先生から習ったのはSari Gelinではない別曲ですが、アゼルバイジャン舞踊の基本的なステップや手の動き、文化的な背景まで教わりました。
「自分の教室の発表会でSari Gelinを踊りたい」と言うと、「日本では入手できないから」、とアゼルバイジャン舞踊の衣装を貸してくださいました。本当に有難かったです。

そして迎えた本番、矢島さんのウードとウエダさんのケメンチェで踊りました。
この曲に一目ぼれした瞬間から人前で踊れるように頑張ってきました。
夢が叶って嬉しかったです。
タイトルの「Sari Gelin」は「黄色い花嫁」または「金髪の花嫁」という意味です。
「黄色」も「金髪」も「コミュニティ外の人間=よそ者」という意味があるそうです。許されない結婚だったのかもしれないですね。

オスマン古典音楽への招待
写真で振り返ります発表会、今回紹介しますのは「やさしい中東音楽デュオ」のお二人、ウエダタカユキさんと矢島夕佳里さんです。
プログラム13 「Mahur Saz Semai」 (オスマン古典音楽)
「オスマン帝国」。高校で世界史を履修していた人は、有名な皇帝や当時世界最強だった軍隊名など、必ず暗記させられましたよね(笑)。
機械的にワードを覚えて終了、じゃあ勿体ない。当時世界最強だったオスマン帝国が統治した時代は、さまざまな地域の文化が集積し花開いた黄金期でもあったようです。
ウエダさんと矢島さんに演奏していただいた「Mahur Saz Semai」はそのオスマン時代に活躍したギリシア人、ニコラキという名の作曲家の作品です。古典音楽なのに、明るいメロディーで気に入ってしまい、今回の発表会での演奏をリクエストしました。
オスマン帝国が支配した地域は今、複雑な問題を抱えていて紛争にもなっています。私はそれぞれの国にルーツのある人たちと、とても親しくしているので…。心配もしているし、関心も寄せているのに、それを言葉にすることができないのです。
だけど、お二人の演奏に耳を傾けると、「国境」とか「宗教や思想の違い」なんてあっけなく溶けて消えていってしまいます。そういう「差異」に寛容だった時代の音楽だからかな。

演奏の後、民族楽器の紹介もしていただきました。

洋ナシ型の小さな楽器はケメンチェ(リラ)。イスタンブールの古楽器です。

琵琶のような楽器はウード。
とても歴史の古い楽器で西洋に渡ってリュートになり、東洋に渡って琵琶になったそうです。
去年に続き、今年も素晴らしい演奏を有難うございました!!